ルーブル美術館と周辺散策
パリの美術館と言えば、一番に出てくるのはルーブル美術館。
中心地に大きな大きな、お城のような建物がそびえ立つ。それもそのはず、かつでの宮殿だった建物を増改築を繰り返して現在に至るそう。
入り口のピラミッドが象徴。この前で世界中の人が、はしゃぎながら記念撮影をする。
古代から18世紀までの作品を主とし、3万5000点が常設展示されているそう。
隅から隅までじっくり観るには、一日ではとても時間が足りない。1週間はかかるとも言われているくらい、大きな大きな美術館。
有名な作品が数多くあるので、誰もが見応えがあると思う。
そして、スリが多いのでご用心を!写真を撮っている間にピックポケットに狙われたり、警備員が共犯だったりと、そんな話はたっぷり聞いた。
美術館の素晴らしさはさながら、私はこのルーブル周辺を散歩するのが大好きだった。
本物の凱旋門の延長線上に存在する、小さな凱旋門。目を凝らせば見える、歩ける距離だ。
その先には大きな池。周りにはたっくさんの椅子。自由に腰掛けて人々は時間を過ごすことができる。
こんな風景は日本にあるんだろうか。
こんな街中にたくさんの一人掛けの椅子を置き、自由に座れるなんて。みんな思い思いに、どこを見渡しても楽しそうにしている。
おじょうず!!!
帰国してからふと、商店街に置かれたベンチに座っていたら、うちの店のだからごめんね!と言われたことがあった。日本ではそれが普通なのだ。ヨーロッパのこの感覚は心地よかった。パリなんて人が多く、汚れたところは本当に汚れて人もものも溢れているのに、ゆとりのある場所にはいつもゆとりがある。都心で、世界的な観光地であるにも関わらず。
春にはたくさんの花が咲き乱れる。歩くだけで幸せな気分。
池に映る夕日の美しさはまた、格別。
ひとりでボーっとしたいとき。時々ここに来たものだった。