ムッシューと歩くパリ!その②Musée Carnavalet
この日訪れたのは“ Musée Carnavalet ”という中世の美術館だ。
http://www.carnavalet.paris.fr/
とても天気の良い日。館内の美術品はさながら、中庭の美しさも際立つ。
ここには、パリの歴史的なものが集められていたのが印象的だった。
フランス革命が起こったころの騒然とした様子や、兵士が血を流す姿。そしてその後の貧困の様子。
現在のパリの街からは想像もつかないような様子を描いた絵画が連なっていた。
と思えば、美しいパリの街並みを描いた絵もある。ムッシューは「昔ここに住んでたんだ!」とか、「この近くの病院に勤めていたからこのカフェにはよく行ってたんだ!」とかリアルな思い出話をしてくれた。
数々の展示品を、これはナポレオンが使っていたもの、これはナポレオン3世が使っていたもの、と説明してくれた。
おかげで私は戦争という言葉も覚え、昔医療ボランティアでアフリカに行っていたことがあったとも話してくれた。
難しい単語ばかりなのに、不思議とスッと入ってくる。
彼はこの絵の前で立ち止まった。
「これ、どこから描いた絵か分かる?」と私達に尋ねた。
パリには高いところはたくさんあるし、全然分からなかった。
この絵は“ノートルダム大聖堂”から描いた絵なんだと教えてくれた。
そっか、目の前にセーヌ川が流れ、手元には柵がある。長蛇の列を並んでやっと拝むことができる、ノートルダムからの景色はこんな風景なんだ。
空には気球が飛んでいて、良い雰囲気。
彼はこの絵が気に入っているようで、何分か立ち止まっていた。
そして帰り際には、パリの模型を食い入るように眺める。
ねぇねぇ、触っちゃだめなんだよ!!ムッシュー!!
子供のような先生。パリを愛する気持ちが伝わってくる。