モンサンミッシェルの城壁 巡礼者を飲み込んだ潮の満ち引き
モンサンミッシェルが気づかれた場所は、元々は孤立した島ではなく、陸続きで森の中にそびえる山だったと言われている。
津波によって森が飲み込まれ、山と陸が切り離されたのだそう。
この辺りの水辺は潮の満ち引きが激しく、ものすごい速さで潮が満ちて島全体が水で囲まれてしまうこともある。以前は、修道院を訪れる巡礼者が飲み込まれることもあったそうだ。
上の写真は、島の城壁の部分からとったもの。ここから潮の満ち引きの様子が見られる。
私がモンサンミッシェルを訪れたときには、潮が満ちる様子は見られなかった。でも引き潮の状態でも十分な圧迫感がある。これが満ち潮になって、通ってきた道が消えてしまったら…と考えるだけでもすごい情景だ。
潮の満ち引きは、“大潮の日”という新月と満月の2日後に起こるそう。
それが名物だけれど、いつでも見れるというわけではない。
訪れる時期をよく計算しなきゃいけない。
ここの潮が満ちたら、羊達はどうなってしまうんだろう…。
潮の満ち引きが見られなくても、下を見渡せば水辺と地平線、緑が見えるこの場所。上を見上げれば、たくさんの巡礼者が今も訪れる修道院がきれいにみることができる。
なにもなくても、ちょっとゆったりした時間が過ごせる一角だと思う。