バスク地方、バイヨンヌの旅!独特の地方都市の魅力
フランス旅行でおススメはどこ?と、パリ在住の日本人に尋ねたときに、よく挙げられた場所のひとつがここ、バスク地方。
仕事が落ち着いたタイミングで、 4月後半に2週間ほどの旅に出た。この時間が、私のフランス滞在中最後の旅となったのもあり、訪れた都市のひとつひとつがかなり印象的だった。
コースはざっくりと、パリ→バスク地方→ミディ・ピレネー地方→サン・セバスチャン(スペイン)→ボルドー→パリ というフランス南西部寄りをスペインの先端の町まで渡るルートになった。
まず訪れたのが、フランス南西部のバスク地方の中心都市である、バイヨンヌ。パリから長距離バスに乗り、約8時間の道程。そのときの料金は60ユーロくらいだった。
バスクがなぜおもしろいのか、おススメの都市なのかと言うと、その独特の文化が一番の魅力だというのが車中から既に伺えた。バスク地方は食文化や工芸品だけでなく、独特のバスク語という言葉がある。今ではバスク地方も若い人ならば、英語やフランス語を使ってくれるけれど、年輩の方はバスク語のみという方も少なくないそう。最初にバスク語の洗礼を受けたのは、バスの運転手さんとのやり取りだった。
その時は4月で割と気温も高かったけれど、夜の車中は寒く寝られなかったので、運転手さんに温度を上げてほしいと伝えたのだけれど、寒いまま。我慢できず、大げさなジェスチャーで「寒い!!!」と伝えたら、やっと車内が暖かくなってきた。
そしてバス停に着いてからも、電車の駅はどこかと尋ねても、困り顔。すると偶然通りかかった若い女性に、早口で何かを伝えると、その方が私を駅まで案内してくれた。その時彼女に言われて初めて分かったのが、運転手さんはフランス語が全く分からないということだった。
バスク語しか話してもらえないことがある、とは聞いていたものの、長距離バスの運転手さんがバスク語オンリーというのは驚きだった。
そんな衝撃を受けながら、バイヨンヌのTGVの駅に着いたのはまだまだ日が昇る前の午前5時頃。街の方へ歩き、宿を探しつつ日の入りを待つ。
ニーヴ川、アドゥール川の2つが交わるバイヨンヌ。川原を散歩するだけでもとても気持ちいい!
そして、季節柄もあり街中にたくさん花が植えられていて本当にきれいだったのが印象的。
ちなみに文頭で触れたバスク語について。聞きなれない会話を耳にすることはあったけれど、入ったカフェやレストランでバスク語で接客されてわからなくて困った…ということは一度もなかった。それどころか、小学生くらいの男の子にフランス語で「タバコ持ってるー??」と話しかけられたことさえあった(笑)
全体的に、気さくで温かい人たちだった。日本人に遭遇することもほとんどなかった。言葉の壁がある以上に、独特の魅力があるバスク中心都市、バイヨンヌ。ぜひ訪れてほしいところです!