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初めての面接

ローヌ・アルプ地方
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翌日、ガチガチで面接に向かった。

レストランのサービスが終わった頃の、22時が約束の時間だった。

今までの経歴、これから日本に帰ったとき、何をしたいか。
前日のランチの感想。

必要と思いつくことを全てメモして、カタコトのフランス語にして覚えた。

フランスでは履歴書を“CV”という。

履歴書

いざレストランの門をくぐり、レセプションに今夜は面接だと伝えると、奥からシェフが出てきてくれた。

私と面接をしようと言って、テーブルへ通してくれた。

フランス語での面接に対して、臆していたけど実際このお店の面接ではなんと、レセプションの日本人女性が通訳をして下さった。

かおりさんという、フランスに7年住んでいるという方だった。

通訳と言っても、何から何まで訳して伝えるというより、私の表現できるフランス語はあえて手助けをせず、難しい表現を助けるという感じでいて下さった。ただ、通訳をしてくれる方がいらっしゃることは、なんとなく聞いていたのだけど、こんなに的確に自分の言葉を伝えられるなんて。想定外に、完全に意思の疎通ができてしまった。

彼女はフランスで出会った、尊敬する日本人の一人だ。

賢さと優しさ、強さを兼ね備えた女性。リヨンにいる間は本当に公私共に支えてくれた存在だった。

シェフは、私が少しだけでもフランス語を話すことに驚いていた。面接は英語で進めようとしてくれていたくらいだったのだ。

パリで、南仏でのwwoofで、フランス語に対してコンプレックスしかなかった私にとって、初めて自信がついた場所でもあった。

面接の内容は日本とそれほど変わらなかった。

いつからいつまで働ける、給料は月にいくら、週休は何日など。

この時8月末だったが、私は9月上旬から4月までを希望した。勤務希望期間が6ヶ月未満のワーホリ労働者は、一般的に採用してもらいにくいという認識があり、退職してからまたヨーロッパを旅する計算だった。

給料は月に1200ユーロ。日本円で13万円くらいだった。

そして週休二日が基本だった。10~4月は、レストランに併設されるテラス席でのランチの営業はなくなるとのことだったが、それでも週休も給料も変わらないということだった。

日本での労働と大きく違うのは、この週休だと思った。日月の定休日をお店が設けており、全員がその日は休み。

休む事を大切にするフランスという国を、身を持って感じられた。

かおりさんのおかげで難なく意思疎通も図れてしまい、終始和やかな雰囲気で面接を終えた。

合否はと言うと、その場で合格をもらった。その日は嬉しくて、パリの友人に電話をしたものだった。

新しい生活が始まる期待感で、胸がいっぱいになってしまっていた。

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